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【編入体験記】金沢大学理工学域(数物科学類 計算科学コース)

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はじめに

本記事は令和4年度金沢大学理工学域編入学試験(数物科学類 計算科学コース)の失敗体験記です。試験の概要と自分がしてきたことについて語ります。私と同じように編入学試験を受ける方の手助けになると思い書かせていただきました。私は金沢大学に受験することを決めたのが非常に遅かったので試験日まで時間がない!といった方に是非見ていただきたいです。他大学や他学科の編入学試験を受ける方も参考になると思います。

金沢大学理工学域とは

まず、金沢大学理工学域について紹介していこうと思います。理工学域は、石川県金沢市角間町にある金沢大学自然科学本館を中心に広がっています。角間キャンパスとも呼ばれています。

理工学域は、数物科学類・物質化学類・機械工学類・フロンティア工学類・電子情報通信学類・地域社会基盤学類・生命理工学類の7学類で構成されています。

また、学類の中でもコースが分かれていて、例えば数物科学類は数学コース・物理学コース・計算化学コースの3つに分かれています。

管理者のコメント:

金沢駅からバスで30分程度で結構遠いです。実際に行ってみると角間キャンパスは結構、田舎だと思います。

数物科学類とは

数物科学類は先程も述べたように数学コース、物理学コース、計算科学コースの3つに分かれています。それぞれのコースについて簡単に説明します。

  数学コース・・・数学を深く学び、数学から自然現象を読み解く

 物理学コース・・・物理学を深く学び、物理学から自然現象を読み解く

計算科学コース・・・コンピュータを使って自然現象を読み解く

それぞれのコースで研究テーマは異なります。研究テーマについては以下のホームページを参考にしてください。

数物科学類|理工学域|金沢大学

管理者のコメント:

編入学の場合、受けるコースによって試験問題や面接内容が大きく異なります。自分が学びたい学問で受けるコースを選ぶのが理想ですが、他大学の滑り止め受験の場合や受験までに残された時間がない場合は、自分が得意な学問や他大学の試験内容に合わせて受けるコースを決めざるを得ません。私の場合は後者でした。

受験準備

ここからは、私が計算科学コースを一般選抜で受験するまでの経緯・勉強したことについて述べていきます。

志望理由

私が計算科学コースを受験した理由はいくつかあるので一つずつ説明していきます。

試験科目が選べる

計算科学コースでは、数学コースや物理学コースと違い、試験科目を自分の得意な科目から選べます。具体的には、微分積分線形代数・力学・電磁気学・プログラミングの5科目から2科目を選びます(3科目以上答えることはできない)。

管理者のコメント:

自分の得意な科目から選べるということは必然的に他の受験者たちの得点も高いということになります。→他の受験者の出来次第ではなく、自分の出来次第

研究テーマに興味がある

私が高専5年生になるときに研究室に配属されたのですが、そこでの研究テーマと計算科学コースでの研究テーマに類似点があり、高専→大学に研究を繋げていこうと考えていました。

英語が試験科目にない

金沢大学では英語の面接や筆記試験は無く、TOEICのみで点数がつきますが、数物科学類ではTOEICの点数は配点に含まれませんでした。私はTOEIC500点代前半であまり英語力がなかったので英語が試験科目にないことはメリットでした。(一部学科ではTOEICの提出が義務付けられており、配点に含まれます。詳しくは募集要項を!)

試験科目が本命と重ねっている

 そもそも私は第二志望で金沢大学を受験していました。計算科学コースの試験科目5科目のうち3科目が第一志望と重なっていたので勉強しやすいと思っていました。

管理者からのコメント:

正直これが一番大きい理由です。受験仲間と受験する科目について話していると金沢大学の情報が流れてきました。自分のもとに金沢大学の情報が流れてきたのが、5年の4月中旬と、とても遅く、第一志望の受験勉強で第二志望も受かったらラッキー!ぐらいの考えで受験しました。

勉強方法

私は微分積分線形代数電磁気学の3教科に絞って勉強することにしました。試験日まであまり時間が残されていなかったためどの教科でも

過去問を解く→わからない問題が出る→本を見ながら理解する→過去問を解きなおす

この一連の流れを繰り返していました。本当は本の1ページ目からやっていくといいです。

微分積分

本は学校の図書館で借りていました。私は最初、編入数学過去問特訓という本を気に入って使っていたのですが、返却期限が来たので、一回返して次の日に借りようと思っていました。しかし、次の日にはなくなっていました。このようなこともあるので、図書館で本を借りて、気に入ったものがあれば買ってしまったほうがいいです。

最初使っていたおすすめの本「編入数学過去問特訓」

図書館に余っていた本「数学徹底演習」

線形代数

 線形代数に関しては計算科学コースでは線形写像やベクトル空間についても出題されていため、勉強が大変でした。学校の教科書には載っていないからです。

借りていた本に関しては微分積分のときと同じです。個人的には線形写像について詳しく載っている編入数学過去問演習をおすすめします。

線形写像について詳しく載っている「編入数学過去問演習」

電磁気学

 電磁気学は学校の教科書一周→過去問→参考書の問題

の順番でやっていました。

今までの過去問では磁界関係の問題の出題傾向がとても少ないです。私は電界関係の問題に山を張って勉強しました。

教科書「基礎電磁気学

参考書「電磁気学演習[第3版]」

過去問題について

金沢大学は有り難いことに過去の試験問題・模範解答がホームページに載っています。(他大学は試験問題は載っていても模範解答が載っていない場合が多い)私が受けた試験問題はまだ載っていませんがそのうち掲載されるはずです。(要望あれば持ち帰った試験問題を載せます)他大学受験者も、試験範囲が重なっている方は1度解いてみることをおすすめします。(私の優秀な友達も金沢大学を受けないのですが、解いていました。)

 

詳しくは↓

www.adm.kanazawa-u.ac.jp

面接対策

面接対策は私の場合、研究室の先生と数回面接練習をやった程度であまり比重をおいていませんでした。ある程度、普通に受け答えができる程度に練習しておいたほうがいいと思います。

実際に面接で聞かれたことを箇条書きで書いておきます。

  • 志望理由
  • 研究内容
  • 卒業後の進路
  • 得意科目
  • 他に受けた大学
  • 試験の出来具合
  • 大学院について

私の場合、↑のようなよくある質問しか質問されませんでした。面接を行う前に試験のできがわかっていたのかもしれません。

一度本を読むorネットで調べたほうがいいです。

私が読んだ本↓「大学編入・大学院これで決まり!志望理由書・面接対策」

試験本番

ここからは私が実際に受けた感想を試験前日と当日に分けて書いていこうと思います。

服装

私はスーツを着ていきました。数物科学類の人は全員スーツだったと思います。断然、スーツをおすすめします。

試験前日

2:00〜3:00

 私は金沢出身ではないので新幹線を使って金沢駅まで行きました。学校でもらえる学割証を使うとお得にいけます。

3:00〜5:00

その後、当日迷わないように下見に試験会場までバスに乗って行きました。行ってみると自然がとても豊かな場所でした。大学は大きく、広かったのですが、奥まで入ることは禁止されていました。あまり計画していなかったため、帰りのバスを30分ぐらい待ってホテルに行きました。往復するだけでかなり時間がかかります。余裕がない方はホテルで勉強していたほうがいいです。

5:00〜11:00

ホテルに夕食、朝食がついていなかったためコンビニでお弁当を、おにぎり等を買ってホテルに行きました。ちなみにホテル料金は3000円程度で激安でした。(私が泊まったホテルを知りたい方はコメントしていってください)その後、ご飯を食べ、勉強をして、面接練習をして、就寝しました。夜、緊張して全然寝付けませんでした。実際に寝たのは1:00頃かも。心配な方は事前に対策しておいたほうがいいです。

試験当日

 5:00〜7:00

5:00にアラームをかけたのですが、なぜか5:30に起きました。シャワーを浴びて、ご飯を食べ、スーツを着て出発しました。

 7:00〜9:00

ホテルの近くのバス停からバスに乗りました。乗るバスはネットで調べれば時間などが正確に出てくるので事前に計画しておきましょう。バスに乗るとビックリ!15人位乗っていたのですが、全員スーツを着たスーツ集団でした。みんなしっかりしてそうで、内心、怖かったです。試験会場には7:50分ごろに着きました。 

 8:00に入口が開いたのでカメラで体温を測り、アルコール消毒をして実際の試験会場に入りました。入り口に教室の地図があるのでそれを写真で撮って、写真を見ながら教室に行きました。数物科学類はどのコースの人も同じ教室で受けるようです。計算科学コースは6人程度いました。毎年合格者が1名程度なので普通に考えると倍率6倍!?びびりました。トイレなどを済ませたあとはひたすら過去問を解きました。周りのみんなも勉強していたので周りを意識せず勉強できました。あまり覚えていないのですが、8:40頃から?試験の説明や問題用紙が配られ始めました。

9:00〜12:00

いよいよ試験が始まりました。まず、微分積分。全然解けませんでした。2問程度はあってる自信があったのですが、他の問題が全くわかりませんでした。次に線形代数線形代数は自信があったのですが、よくわからない証明問題がいくつか出題され、2問程度解けませんでした。最後に電磁気学電磁気学は平行平板コンデンサの問題が出題されました。最初の2問は簡単だったのですが、後半が難しかったです。一応、全問書いたのですが、あっている自信が全くありませんでした。解けた問題数から数えて、線形代数電磁気学を選択して答えました。メモ用紙があるので、不安な問題はそこで一度解いてから解答用紙に書くことができます。

12:00〜1:00

ご飯を食べて、心の中で面接練習をしました。今思うと、この時間に採点していたのかもしれません。

1:00〜2:00

面接の説明がされて、コース別に番号が早い順から面接室に行きました。ちなみにこの番号は、出願が早い順なので面接前に心の準備をしておきたい方は遅めに出願しておいたほうがいいです。個人的には、出願期間の真ん中に出願するのがおすすめです。

いよいよ自分の番が来ました。面接官は4人でした。一人は質問担当、一人は私の表情や態度を見る担当、残った二人は私の受け答えをメモに取っていました。面接時間は10分程度でした。試験のできが悪かったせいか、質問がそっけない感じでした。

2:00〜

バスに乗り金沢駅に着き、新幹線に乗って帰宅。受かった自信がなかったです。

合格発表

後日、合格発表があって案の定、落ちていました。案の定と言っても受かっている可能性もあったので、その一日はショックで、ずっとぼーっとしていました。親や友人、先生にも報告しました。私の場合、立ち直るまで1周間程度かかりました。この期間は何も考えず、とりあえず勉強するのがおすすめです。

 

まとめ

  • 情報収集は早めに

私の場合、金沢大学の情報が入ってきたのは試験1ヶ月半前でとても遅く、勉強などが追いつきませんでした。友達やネットで調べ、受けたい大学は試験日の半年前から知っておくことが理想です。最低でも3ヶ月は欲しい。

  • 試験科目はすべて勉強しよう

計算科学コースでは5科目から2科目を選択可能でした。得意な科目だけでなく、すべての科目をある程度勉強して、試験当日に楽な問題から選べるようにしたほうがいいです。

  • 結局は試験の結果次第

 学力試験の場合、受かるかどうかは結局は試験の出来次第です。面接がパーフェクトでもしけんがボロボロでは意味がありません。勉強しましょう。

 

質問や要望などあればコメントを残していってください。本記事は随時、更新していきますので定期的に見ていただければ光栄です。